"伺います"の意味/使い方。言い換え類語&メール例文|ビジネス敬語ガイド
「伺います」と言い換えられる類語一覧
伺いますの類語① 承る
「承る」は、上の地位にある人からの命令を「受け賜る」から来た言葉で、「受ける」を意味する謙譲語です。それから転じて、目上の人の話を「聞く」という意味も持つようになりました。
「伺います」も「相手のもとに行く」意味から転じて、「聞く」という意味を持つようになっています。「伺います」は全般的に「聞く」意味で用いられますが、「承る」の含意は相手の依頼や望みなどを「聞く」ことです。
ただし、「承る」には「伝え聞く」の意味もあり、例文のように「伺う」と完全に言い換え可能な使い方もあります。
「承る」の使い方
- 当センターでは、24時間365日、お客様からのご依頼を承っております。
- お客様のご意見をぜひ承りたく存じます。
- 昨年退職された○○さんは、趣味を活かして修理ボランティアとしてご活躍されていると承っています。
【参考記事】「承る」の意味から使い方まで徹底解説▽
伺いますの類語② 拝聴する
「拝聴する」とは「聞く」を意味する謙譲語です。「伺います」のような複雑な背景を持つ語源を持たず、「聞く」を意味する漢字の「聴」に敬意を表す「拝」の字を添えた漢語になります。
「伺います」のように頻繁に話し言葉で使われることは少なく、ビジネスメールや文書で使うことが多いのも特徴です。
かなり硬い表現のためカスタマー相手の業種で使われることはほぼなく、例文のように、専門家などの知見を伺うなど使われる場面が限定されるかしこまった表現になります。
「拝聴する」の使い方
- 機会がありましたら、ぜひ先生のご高説を拝聴したく存じます。
- 開催が予定の講演会にて、○○様の発表を拝聴したく思っております。
- このたびは製品開発に有用な知識の数々を○○様から拝聴でき、大変感謝申し上げる次第です。
【参考記事】「拝聴する」の意味から使い方を分かりやすくご紹介▽
伺いますの類語③ 参上する
「参上する」は、目上の人や他人のところへ「行く」ときに使われる謙譲語です。かしこまった古めかしい漢語で、日常的に使ったりビジネスで使うこともあまりない言葉といえます。
口語で使うこともまれで、メールや文書などの文語で使うことが多いです。
例文のように謹んでその場に向かう意思を伝えるために「参上する」を使うことも皆無ではありませんが、文芸作品やアニメなどで使われるほうが多いため、場をわきまえて使わないと違和感を覚えるので使い方にはくれぐれも注意しましょう。
「参上する」の使い方
- 当日は開場前に参上し、末席より先生のご高説を拝聴させていただきたく存じます。
- 本来ならば我々の方から参上してお願い申し上げるべきところでした。
- 当課の○○が参上の折りに、ご高見をお伝えいただけますと幸いです。
伺いますの類語④ お邪魔いたします
「お邪魔いたします」「お邪魔します」は、人の家に訪問することを指したり、訪問時や訪問先から帰るときの挨拶として使います。
「伺います」と同様に相手のいるところや拠点とするところを訪問する意味の言葉ですが、「伺います」のような改まった感じは薄いです。
自分と親しい間柄にある人や、相手との関係をいくらか構築している相手に対して使い、例文のように口頭で述べることもあれば、メールで相手に訪問することを伝えるために使うこともあります。
「お邪魔いたします」の使い方
- それでは、×月×日の×時にお客様のところにお邪魔いたします。
- お忙しいところ、お時間をいただきありがとうございました。お邪魔いたしました。
- お仕事中、お邪魔いたします。私は○○社の○○と申します。
伺いますの類語⑤ お聞きする
「聞く」の謙譲語表現の「お聞きする」は「伺います」と同じように使うことが可能です。目上の人や社外の人など、礼儀を持って接すべき相手に、例文のようになった口語もしくはメールなどの文書で使います。
「聞く」は一般的な語なので、聞く内容や場面に特に制限はありません。
就活中の学生さんや社会に出て間もない新社会人の方で敬語が難しいと感じる方は、「お聞きする」のように比較的簡単な謙譲語のかたち「お~する」を覚えておくとよいでしょう。
「お聞きする」の使い方
- 先日の○○様のお話をお聞きしまして、大変感銘を受けました。
- ○○様におかれましてはますますご健在のこととお聞きし、何よりでございます。
- お客様のお話を詳しくお聞きすると、隠れたニーズが発見できることがあります。