共依存親子の特徴とは?過干渉な親&甘えている子供が互いに自立する方法を解説!

共依存親子の特徴とは?過干渉な親&甘えている子供が互いに自立する方法を解説!

HaRuKa 2024.05.07
共依存している親子について知りたい方へ。今記事では、共依存親子の特徴や原因から、克服する方法まで詳しくご紹介します。さらに、共依存するデメリットや共依存している親子に読んで欲しいおすすめの本も解説。ぜひ参考にして、お互いに自立した親子関係を目指しましょう!

「共依存」とはどういう意味?共依存に陥る親子について全網羅!

共依存親子

あなたは、「共依存」という言葉を聞いた事がありますか?

依存と聞くとアルコール依存症などを思い浮かべる人が多いと思いますが、共依存は、男女・親子・友達関係なく互いに依存関係にある状態を指します。そして、親子関係になると「共依存親子」と言われています。

そこで今回は、共依存親子について詳しくご紹介します。自分が共依存親子になっているかもしれないと感じている人や、自分の彼氏彼女が共依存親子かもしれないと疑っている人は要チェック!

共依存親子について理解を深めていきましょう。


「共依存親子」の意味とは?

共依存親子とは、異常にお互いがお互いを欠かせない存在と思っている関係、お互いが必要以上に依存し合っている親子関係の事を言います。

正常な親子関係においては、子どもは成長するに従って自立して行くものです。しかし、共依存親子の場合、親が子どもに過干渉な事が多く、自立を邪魔する存在になってしまうので、いつまでも子どもは自立ができません。

それどころか、親がいないと何もできない子供になってしまい、子供が結婚をしたとしても、精神的に親に依存したままという事もあります。

また、共依存親子は父と子ではなく、母と息子、母と娘のように、母親と子供の関係が多いと言われています。母と息子のペアの場合は、「マザコン」と言われることが多いため、馴染み深く感じる人もいるのではないでしょうか?


自分や周囲が当てはまるかチェック!共依存している親子の特徴とは?

共依存している親子の特徴

お互いなしには生きられなくなっている、共依存親子。ここからは、共依存している親子について詳しく知るために、共依存親子の特徴を見ていきましょう。

自分と母親との関係や、周囲の共依存親子と思える人たちと、比較しながら読み進めてみてくださいね。


共依存親子の特徴1. 子供がいくつになっても実家から出ようとしない

共依存親子は、お互いを必要としあっているので、どちらかがいない生活を考える事ができません

母は息子や娘に対して「手が掛かる子」と思っている場合が多いので、「自分が面倒をみてあげなければいけない」と思い込んでいます。

そして、息子や娘の方も「自分は何もできない」と思い込んでいる事が多く、「一人では生活できない」と思っています。


共依存親子の特徴2. 親がいつまでも息子や娘に経済的援助をしている

共依存親子には、特に母親が息子や娘に過干渉な場合が多く、大人になった年齢であってもお小遣いをあげている場合があります。

息子が仕事をしていたり、娘が結婚をして家を出ていたりしても、経済的援助を止めない事も多いです。

また、先ほどご紹介したように、子供が家を出ない共依存親子も多いので、息子や娘が仕事も結婚もせず、経済的にも親に頼りきっているパターンもあります。


共依存親子の特徴3. 子供(親)へ依存している自覚がない

共依存している親子は依存している自覚がない

共依存親子は、基本的に本人たちに共依存の自覚がありません。親子の共依存、母の子供への過干渉が加速してしまうのは、この自覚の無さが原因でしょう。

逆の視点で考えてみると、共依存しているという自覚が芽生えた親子であれば、親子共依存から抜け出す事もできます。

自覚がないからこそ、異常さに気づく事がなく、依存していることに疑問を持たずに過ごしてしまうのです。


共依存親子になってしまう原因はどうして?

共依存になってしまう原因

共依存親子の特徴についてご紹介しましたが、やはり共依存というのは、母にとっても息子や娘にとっても、決して良い関係とは言えませんよね。

ここからは、親子が共依存関係になってしまう原因について解説します。共依存について知るためにも、まずは原因を探ってみましょう。


共依存になる原因1. 母親が子供に対して過保護を超えて過干渉になっている

過干渉というのは、過保護とは全く違うものです。

過干渉は、母親が息子や娘に干渉するあまり、自分の思い通りにしようとするなど、支配的な要素が出てきてしまい、異常な関係にある場合が多いです。

中には子供の意思、気持ちなどは無視してしまい、母親の思うままに子どもを動かそうとすらする親も。

母親は「こうするのがこの子のためだ」と思い込んでいるため、罪悪感などがありません。子供は母親に心の中まで支配されてしまっているため、いつの間にか母親なしでは生きられない人になってしまうのです。


共依存になる原因2. 子供の要望は全て叶えるなど、甘やかしすぎている

こちらもある意味、過干渉とも言えますが、母親が自分の時間などを一切持たず、全てを子供のために尽くすことも、共依存の原因になってしまいます。

何年もそういった状況を続けていると、次第に母親の中の自分の存在意義が「子供を喜ばせる事」になってしまうのです。

子供を喜ばせるために自分は生きているとすら思ってしまうので、いつまでも子供から離れる事ができなくなってしまいます。


共依存になる原因3. 執着心が強く、子供に対して依存や執着している

共依存になる原因は子供に執着している

愛情を受けずに育った母親など承認欲求が強いタイプには、執着心が強く、執着する事で自分の価値を見い出す人もいます。

そういったタイプの人が母親になってしまうと、子供に対して強い執着をしてしまい、子供との関係も異常なものになってしまう事が。

本来であれば、子供が大人になるに従って、自立させる事が親の役目ですが、執着しているために、手放せなくなってしまうのです。

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共依存になる原因4. 子育て以外に人生の意義を見出せていない

過干渉、執着心にもつながる部分もありますが、母親としての自分しか持っていない人は、子供から離れる事が怖くなってしまうのです。

子供がいなくなってしまうと、「自分の存在価値がなくなってしまう」と考えてしまい、子供に強く依存してしまう事があります。

一見すると、子供に深い愛情がある母親にも見えるため、自分で自分を肯定してしまいます。そのため、なかなか共依存に気づかないのです。


悲惨な末路が待ってる?親子で共依存関係に陥るデメリット

親子で共依存に陥るデメリット

共依存親子の特徴や、共依存になってしまう原因についてみてきましたが、共依存親子とはどういった関係なのかが見えてきたのではないでしょうか。

ここからは、共依存親子とはどういったデメリットがある関係なのかを、詳しくご紹介していきます。


共依存になるデメリット1. すぐ自己犠牲をするのが癖になってしまう

共依存関係にある母親の方は、子供のために自分の時間を使い、自分の全てを捧げようとし、子供の方は、母親の言いなりになったり、母親が喜ぶ事ばかりを考えたりするようになります。

すると、次第にお互いが、自己犠牲が当たり前の人間になってしまうでしょう。

共依存の関係では、自己犠牲をする事が、相手を喜ばせるための1番の方法になってしまうので、やらずにいられなくなってしまうのです。

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共依存になるデメリット2. 親が過干渉だと、子供が自己主張するのが苦手になりやすい

過干渉な親は、子供に対して支配的な場合が多く、子供の意思を無視してしまう人が多いです。

そんな過干渉な親に育てられた子供は、自分の意見を否定されて育ってきているため、自己主張ができない人間になってしまうのです。

常に親の顔色を伺いながら生活をするのが癖になっていて、次第に自分の意見を持てなくなってしまいます。


共依存になるデメリット3. 常に親子で寄り添っているため、いつまでも精神的に自立できない

親子で共依存になってしまうデメリットは自立出来ない

共依存に陥ってしまっている親子は、お互いが離れられない関係になっています。

子供は親がいないと何もできないと思っていますし、自分の意思で何かを決定する事ができない人間なので、精神的にも経済的にも自立ができません。

「親と離れてしまうと自分はダメになる」「母親がいなければ自分は何もできない」と思っているため、いつまでもお互いが側にいることを望んでしまいます。


共依存をやめたい!不健全な親子関係を断ち切るには?

共依存している親子を脱出しよう

ご紹介してきたように、共依存親子は健全な親子関係とは言えませんよね。

自立した大人になるためにも、できればすぐにでも共依存関係を解消し、抜け出す事が大切。

ここからは、共依存親子の関係を脱出する方法を具体的にご紹介します。


克服の仕方1. 共依存に陥ってる事実をまずは認識する

共依存親子の関係にいる当人は、ほとんどが自覚をしていません。

共依存を解消し抜け出すためには、まずは共依存親子である事実を直視する必要があります。

自分たちでしっかりと自覚をしなければ、共依存関係を断ち切るのは難しくなってしまうでしょう。

現在の親子関係を第三者の目線で冷静に見つめてみて、共依存関係になっていないかをしっかりと考えてみてください。


克服の仕方2. 共依存していては、精神的に自立できないことを肝に銘じる

共依存親子であることを自覚する事と同じように、共依存親子の恐ろしさをしっかりと認識してください。

共依存関係を続けていると、親も子供もお互いがいつまでも自立する事が出来ず、依存したまま時間だけが過ぎてしまうでしょう。

精神的に自立ができずにいると、子供はずっと結婚もできず、自分自身の家庭を築く事もできなくなってしまいます。


克服の仕方3. 依存する相手を変えようとせず、自分が変化する

共依存している親子を脱出するには自分が変わろう

共依存であることに気づいた場合、相手に変わってもらい共依存を解消しようと考えてしまうかもしれません。

しかし、その考え方こそが相手に依存している考え方だとも言えます。相手が変わるのを待つのではなく、自分が変化をして、共依存を解消するために行動しましょう。

例えば、子供であるなら結婚などをキッカケにして、母親との関係を変えてみたり、大きな変化を関係改善に使ってみてください。


克服の仕方4. 思い切って一人暮らしを始める、または子供に一人暮らしさせる

母親の場合はもちろん結婚をしていますから、夫である父親の理解が必要になってきますが、親子の共依存を解消するためには、お互いが離れて暮らす事は大きな意味があります。

結婚を解消する必要はありませんが、一時期だけ別居してもらったり、もしくは子供を自立させる意味でも、一人暮らしをさせてみてください。

お互いに離れた上で自分の生活を築いて行けば、次第に依存する事がなくなってくるでしょう。


克服の仕方5. 親(子供)の意見に合わせすぎず、自分の感情に従って行動する

共依存関係になってしまっている親子は、「こんな考え方ではあの子のためにならない」と思ったり、「こんなことを考えたら親不孝になってしまう」と思ったりと、お互いが常に相手の考えを意識していて、自分の気持ちをセーブしています。

ずっと自分の考えを押し殺して生きてきたため、すぐには難しいかもしれませんが、少しずつでも自分の感情を大切にしてみましょう。

自分の感情のままに行動をすることで、次第に共依存を断ち切る事に繋がります。


克服の仕方6. 友達と会う時間を作るなどして、親子で過ごす時間を減らしてみる

親子で共依存を脱出するには一緒にいる時間を減らす

共依存親子は、常にべったりとした関係なので、家にいる時も出かける時も、親子で過ごす時間がとても多いものです。

親子の時間はもちろん大切ではありますが、共依存にある親子の場合は精神的にお互いが自立する必要がありますので、親子の時間を減らして、友達などと過ごす時間を作ってみてください。

今まで知らなかった友達の良さに気づけますし、友達と過ごす時間の楽しさにも気づけるでしょう。


克服の仕方7. 過干渉になっている場合、見守る辛抱強さを身につける

子供に対して過干渉な親になってしまっている人は、子供を自分の支配下に置く事が「この子のためには1番良い事なのだ」と思い込んでしまっているでしょう。

しかし、子供は親の操り人形ではないことに気づき、子供の思うように行動させ、子供の意思を尊重する事こそが子供の幸せに繋がるのだと理解してください。

そして、子供の行動にすぐ口出しをせずに、見守ってあげる努力をしてみましょう。


共依存している親子に読んで欲しいおすすめの本を紹介

共依存している親子にお勧めの本

親子で共依存の関係になってしまうのは、子供の将来のためにも良くありませんし、親にとってもプラスになることはありませんので、出来るだけ早く抜け出す努力をしたいものです。

そんな共依存に悩んでいる人にぜひ読んでいただきたい、おすすめの本をご紹介します。


おすすめの本1. 『親子共依存』尾木 直樹著

(054)親子共依存 (ポプラ新書)

尾木 直樹氏は、長年教師を努めてきた人。テレビでも「尾木ママ」と呼ばれ、親しみやすいキャラで大人気ですよね。

『親子共依存』は、一見すると仲良し親子と言える親子関係の危険性を、実例と共に説いている本です。親子の共依存関係とはどんなものなのか、そして、その状態から考えられる日本社会への影響まで、分かりやすく書かれています。

主に親目線から書かれていて、共依存親子について詳しく知りたい人に特におすすめ。

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おすすめの本2. 『「苦しい親子関係」から抜け出す方法』石原 加受子著

「苦しい親子関係」から抜け出す方法

石原 加受子氏は、医療系ジャーナリストであり、心理カウンセラーとして活躍している女性です。

本書では、親の過干渉や親との関係に「苦しい」と思っている人のために、「なぜ苦痛を感じるような親子関係になるのか」といったメカニズム、さらに抜け出すための具体的な方法までが書かれています。

親と一緒にいると辛いと感じる人、親との関係に疑問を抱いている人におすすめの本です。

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おすすめの本3. 『子どもの生きづらさと親子関係』信田さよ子著

子どもの生きづらさと親子関係―アダルト・チルドレンの視点から (子育てと健康シリーズ)

信田 さよ子氏は心理学者で、アダルトチルドレンなどの問題を深く研究されている方です。

本書はアダルトチルドレンの視点から描かれていて、ひきこもりや家庭内暴力など、「子供が家庭の中で生きづらさを感じてしまうのはなぜなのか」を追求しています。

「愛情という名の支配」など、親目線でも描かれているため、共依存に悩む子供だけではなく、親にもおすすめできます。

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おすすめの本4. 『共依存症心のレッスン』メロディ・ビーティ著

共依存症 心のレッスン

メロディ・ビーティ氏は、アメリカで作家として活躍しながら、カウンセラーとしても活動をしています。

著者本人が、アルコールや薬物の共依存から抜け出した経験を持ち、本書では、共依存から抜け出すための考え方や心の切り替え方などについて、分かりやすく書かれています。

著者の実体験からの心に響く言葉が多数掲載されていますので、まさに今、共依存に悩んでいる人に、一度読んでいただきたい本です。

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共依存関係を脱して、自立した自分を手に入れましょう。

共依存を脱出して自立しよう

仲良し親子のはずなのに、親子でいるとどこかに違和感を感じたり、なんとなく居心地の悪さを感じたりするのでしたら、共依存親子なのかもしれません。

共依存はお互いの成長の妨げになり、どちらも幸せに向かう事ができない関係。抜け出すためにはお互いの自覚や努力が必要なので、簡単ではないかもしれません。

しかし、親子の異常な関係を断ち切るために、ご紹介した方法を少しずつでも試して、自分の人生を切り開くきっかけにしてくださいね。


【参考記事】はこちら▽

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