"心中お察しします"の意味/使い方。類語&丁寧な例文|ビジネス敬語ガイド

長谷川大輔 2018.11.01
悲しい出来事などがあった時に使われる言葉、心中お察しします。大切なお悔やみの場などでも使われますが、正しい使い方を覚えておかなければ失礼に当たります。今回は、心中お察ししますの意味から使い方、例文、言い換えできる類語まで詳しく解説。失礼のない言葉回しを学びましょう。

「心中お察しします」と言い換えできる類語一覧

心中お察ししますの類語① 斟酌する

「斟酌する」というのは、相手の気持ちを推し量るという意味です。この点では「心中お察しします」の類語表現になりますが、使い方は異なります。

「斟酌する」の「斟」と「酌」という言葉には分量を量って汲み取るという意味があり、「心中お察しします」よりも形式的なニュアンスが強くなりますね

また、「斟酌する」という言葉の中には相手の気持ちを汲み取って何らかの行動を起こすという意味合いが含まれている点も、「心中お察しします」との大きな違いです。


心中お察ししますの類語② 気持ちを汲み取る

「気持ちを汲み取る」というのは文字どおり、相手の気持ちを推し量るという意味です。シチュエーションとしては、相手が口に出せないような状況にある場合に使われます。

例えばビジネスで大きな失敗をして相手がショックを受けている時、アドバイスしたり励ましたりする前に「気持ちを汲み取る」という使い方ですね

「心中お察しします」の類語ですが、大きな違いは思いやりの深さでしょう。

「心中お察しします」が心から思いやるのに対し、「気持ちを汲み取る」というのはそこまで強く気遣う心は含まれません。


心中お察ししますの類語③ 心情を理解する

「心情を理解する」の「心情」とは、相手の思いや感情のこと。それを「理解する」のだから、相手の思いや感情をわかってあげるという共感の意味合いがあります。

その点については「心中お察しします」と同じような意味合いの類語なので言い換え可能ですが、「心情を理解する」の方は会話よりも文章で使う言葉といえます

両者の大きな違いは、相手へのお悔やみと思いやりの深さですね。「心中お察しします」は心からのお悔やみを感じさせますが、「心情を理解する」のは客観的な見方になります。


心中お察ししますの類語④ 気持ちを慮る

「気持ちを慮る」は意味合いにおいては「心中お察しします」の類語になります。「慮る」というのは「考えを巡らせる」という意味があり、「気持ちを慮る」は相手の心情を思いやることです

意味合いにおいてはどちらも似ているので言い換え可能ですが、「心中お察しします」は相手の悲しみや辛さを自分のこととしてお悔やみするということ。「気持ちを慮る」には相手の心情を思いやると同時に、相手の気持ちを推し量って次の行動を考えるというニュアンスがあります。


心中お察ししますの類語⑤ 拝察します

「拝察します」の「拝察」という言葉は、ある情報を元に相手の考えを推し量るという意味があります。相手の気持ちを思いやってお悔やみするという意味合いでは、「心中お察しします」の類語なので言い換えができます

どちらもビジネスシーンでよく使われますが、使うシチュエーションが違ってきます。「拝察します」は相手の失敗や病気などの状況に理解を示しながら、何らかのお願いをする場合に使うことも。

例えば「お忙しいと拝察しますが、この案件もお願いします」のように、必ずしも相手の気持ちに同情したり共感するだけではないのです。


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