SF小説のおすすめ20選|初心者でも読みやすい人気の名作も徹底ガイド

HaRuKa 2022.08.18
面白いおすすめのSF小説をお探しの方へ。今記事では、おすすめのSF小説を作品について詳しくご紹介します。初心者でも読みやすい人気作品はもちろん、一度は読んでおきたい名作も解説するので、気になる作品があれば、ぜひチェックしてみてください!

そもそもSFってどんなもの?

SF小説のおすすめ

SFとは、サイエンス・フィクションの略であり、科学をもとにした空想・創作ジャンルのことです。

しかし、その定義は曖昧で、ときにファンタジーやホラーと区別がつかないこともあります。

SFという言葉は、世界初のSF雑誌『アメージング・ストーリーズ』の編集長ヒューゴー・ガーンズバックによって作られました。

現在でもSF作品は、小説・映画・漫画など分野を問わず人気があり、海外だけでなく日本でも良質な作品が多く発表されています。


日本のSF小説作品の選び方|購入する前に確認すべき点とは

SF小説と一口に言っても、古典的な名作から最近の人気作まで様々。「何から読めばいいの?」と戸惑ってしまう初心者の人も多いのではないでしょうか。

そこでここからは、SF小説を選ぶ際におすすめの方法を3つご紹介します。

自分に合った選び方を知り、最適な作品を手に取りましょう!


SF小説の選び方1. ジャンルから選ぶ

SF小説には、ジャンルが複数存在し、テイストが全く異なります。

「思ってたSFと違った」とならないためにも、まずは馴染みのあるジャンルから挑戦してみましょう。

登場人物が過去や未来(近未来)へと時間を自由に行き来する「時間SF」、ユートピア(理想郷)とは真逆の近未来世界を描いた「ディストピアSF」、宇宙を舞台に敵と戦う「スペースオペラ」などは、作品数も多く選びやすいですよ。

SF小説と聞いて思い浮かんだものを、手に取ってみるのがおすすめです。


SF小説の選び方2. 受賞作品や有名作品から選ぶ

受賞作品や有名作品から選んでおけば、まず失敗することはありません。

日本の作品であれば、小松左京『日本沈没』『復活の日』、筒井康隆『 残像に口紅を』『時をかける少女』、星新一『ボッコちゃん』『ようこそ地球さん』が有名です。

また、近年であれば映像化やコミカライズされた作品から選ぶと、良い作品に出会える確率が高まります。

1980年代から続く日本SF 大賞を受賞しているかどうかも、選ぶ際の基準になるでしょう。


SF小説の選び方3. 作品の舞台で選ぶ

作品の舞台が日本か海外か、あるいは架空の世界かで馴染みやすさが大きく異なります。

「あまりに現実からかけ離れていると、感情移入しづらい」という人は、ぜひ日本などイメージしやすい場所を舞台にした作品を選んでみてください。

森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』、筒井康隆『家族八景』は設定が現代日本なので、初心者でも読みやすいでしょう。

まずは自分の好む世界観は何か知るために、色々な作品のあらすじを読むことをおすすめします。


日本のSF小説のおすすめ20選|日本のSF小説の人気作から新作までを大公開

「面白いSF小説が読みたいけれど、何を読めばいいか分からない」と迷ってしまいますよね。

そこでここからは不朽の名作から最近の人気作までおすすめの日本SF小説を20冊ご紹介します。

きっと、自分に合った一冊に巡り合えますよ!


【日本】おすすめSF小説1.ジャックポット

ジャックポット
  • 日本SF界の巨匠・筒井康隆による最新作は、往年のファンを唸らせる
  • 短編集なので、一話ずつスキマ時間にサクッと読める
  • 亡き息子との再会を描いた話題作「川のほとり」は、感動必須の傑作

通勤や通学電車の中で読めるSF小説をお探しの人もいるでしょう。

『ジャックポット』は、日本SF界を代表する筒井康隆によって書かれた短編集です。

戦争、ジャズ、映画など様々なテーマを軸に、「読者の度肝を抜く」最新の物語が14話収録されています。

短編のため一話ずつが短く、かつ面白いので、スキマ時間に読むには持って来い。

電車の中でサクッと読めるSF小説をお探しなら、『ジャックポット』がおすすめです。

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商品ステータス

  • 筆者:筒井康隆
  • 出版社:新潮社
  • 出版日:2021/2/17

【日本】おすすめSF小説2. ボッコちゃん

ボッコちゃん(新潮文庫)
  • 表題作を含む50話が収録され、星新一を知る上で欠かせない一冊
  • 短編よりも短いショートショートなので、サクサク読める
  • 「スマートなユーモア」が疲れた心を癒し、リフレッシュに最適!

普段あまり小説を読まない人にとっては、「最後まで読めるか不安」ということもありますよね。

『ボッコちゃん』は、「日本SFのパイオニア」である星新一の代表作であり、「殺し屋ですのよ」など近未来を舞台にした50話を収録しています。

短編より短いショートショートのため数分で読み切れ、「2、3分で読めるのが快感」という声も。また、作者のユーモアと軽妙な語り口も読みやすさの理由です。

あまり小説に慣れていない初心者の方は、ぜひこちらの作品から試してみてください。

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商品ステータス

  • 筆者:星新一
  • 出版社:新潮社
  • 出版日: 1971/5/27

【日本】おすすめSF小説3. 四畳半タイムマシンブルース

四畳半タイムマシンブルース
  • 森見登美彦と上田誠のコラボレーションは、『四畳半神話大系』ファン必見
  • タイムマシーンが登場するため、時間SFが好きな人におすすめ
  • 可愛いイラストが表紙なので、デスクに飾ってもGOOD

「SF小説と言えば、タイムスリップものが好き!」という人もいるでしょう。

『四畳半タイムマシンブルース』は、『サマータイムマシン・ブルース』の上田誠が原案、『四畳半神話大系』の森見登美彦が著作を担当した時間SF小説。

「水没したクーラーのリモコンを求めて」、タイムマシーンを使い昨日に帰るという、コミカルな設定ながら恋愛要素もあり、森見ワールドを堪能できます。

王道のタイムスリップものをお探しなら、ぜひこちらの作品を手に取ってみてください。

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商品ステータス

  • 筆者:森見 登美彦 (著), 上田 誠 (企画・原案)
  • 出版社:KADOKAWA
  • 出版日:2020/7/29

【日本】おすすめSF小説4. ようこそ地球さん

ようこそ地球さん (新潮文庫)
  • 未来の宇宙を舞台に展開する風刺のきいたストーリーは、大人向け
  • ショートショートなのでスキマ時間に読め、リフレッシュできる
  • イラスト風の挿絵が入っているので、初心者でも読みやすい

SF小説と言えば、宇宙を思い浮かべる人も多いですよね。

『ようこそ地球さん』は、未来の宇宙を舞台に人工冬眠や宇宙植民地が登場する、星新一のショートショート集です。奇抜なアイディアとアイロニカルな視点、どんでん返しのラストなど作者らしい物語を42話収録しています。

真鍋博による軽妙なタッチの挿絵入りなので、初心者でも読みやすいですよ。

「宇宙が舞台の面白いSF小説が読みたい!」という人に、迷わずおすすめの一冊です。

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商品ステータス

  • 筆者:星新一
  • 出版社:新潮社
  • 出版日:1972/6/19

【日本】おすすめSF小説5. My Humanity

My Humanity (ハヤカワ文庫JA)
  • 人気作と同じ設定である2編を収録し、作者の世界観に浸れる
  • 著者初めての作品集であり、長谷敏司ファンにおすすめ
  • 進歩した技術と人間性という普遍的なテーマが描かれ、難しいが面白い

「ハイテク技術が登場する、ハード系SF小説を読んでみたい」という人もいるでしょう。

『My Humanity』は、『あなたのための物語』や『BEATLESS』で人気のSF作家・長谷敏司による初の作品集です。

擬似神経制御言語ITPや軌道ステーション、自己増殖ナノマシンといった独自の用語が用いられ、作者独特の世界観を楽しむことができます。技術が進歩した未来における人間の在り方について、読者に深く問いかける一冊です。

ハイテクノロジーや、それに支配される未来といった設定が好きなら、ぜひ読んでみてください。

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商品ステータス

  • 筆者:長谷敏司
  • 出版社:早川書房
  • 出版日:2014/2/21

【日本】おすすめSF小説6. 南極点のピアピア動画

南極点のピアピア動画
  • 宇宙開発とネットの未来を描いた新感覚SFは、普通のSFに飽きた人におすすめ
  • 人気SF作家の連作4篇を収め、野尻抱介の世界観を楽しめる
  • 通常書籍版のイラストを全て収録しており、世界観をイメージしやすい

「名作もベストセラーも読み飽きた」と新しいSFをお探しの人もいるのではないでしょうか。。

『南極点のピアピア動画』は、新時代の宇宙SFとして名高い『太陽の簒奪者』の野尻抱介による連作集です。初音ミクやニコニコ動画を思わせる用語が用いられ、ネットと宇宙開発の未来を描いた新感覚のSFストーリーが4話収録されています。

ライトノベル風の表紙を含め、収録されたイラストにより作品の世界観をイメージしやすいのも嬉しいですね。

現代だからこそ生まれた新しいSFなら、ここにありますよ!

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商品ステータス

  • 筆者:野尻抱介
  • 出版社:早川書房
  • 出版日:2013/1/25

【日本】おすすめSF小説7. 不確定世界の探偵物語

不確定世界の探偵物語 (創元SF文庫)
  • 鏡明の代表作であり、作者の作品を初めて読む人におすすめ
  • SFと探偵を掛け合わせた一風変わった設定で、ミステリー好きな人でも読みやすい
  • 過去の改変という時間SFのテーマに正面から対峙し、他にはない面白さがある

「ミステリーは好きだけれど、SFはちょっと…」と嫌煙する人もいるでしょう。

『不確定世界の探偵物語』は、「伝説の巨人」と呼ばれる鏡明の代表作です。

主人公の私立探偵が、タイムマシンを所有する富豪の正体を探っていくというストーリーで、ミステリーとしても楽しめます。もちろん、時間SF特有のテーマである過去の改変を扱っているので、SFとしても十分読みごたえがありますよ。

ミステリー要素が入っているこちらの作品なら、SFに苦手意識がある人でもとっつきやすくおすすめです。

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商品ステータス

  • 筆者:鏡明
  • 出版社:東京創元社
  • 出版日:2007/7/27

【日本】おすすめSF小説8. 家族八景

家族八景(新潮文庫)
  • テレパシーを使って人間の深層心理を暴き、読者をゾッとさせる
  • 短編集なので一話ずつ短時間で読め、忙しい人でも読みやすい
  • コミカルな筆致で読みやすく、SF初心者にもおすすめ

初めてSF小説を読むのなら、失敗したくはないですよね。

『家族八景』は、人気SF作家・筒井康隆による、テレパシーを描いた名作です。

テレパシーが使える主人公の七瀬が、家政婦として働きながら、行く先々で「小市民の猥雑な心の裏側」を暴いていきます。コミカルな筆致で読みやすいだけでなく、短編集なので好きな時に、好きなところから読めるのも魅力です。

筒井康隆のこちらの傑作を選べば、SF初心者でも安心して楽しめますよ。

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商品ステータス

  • 筆者:筒井康隆
  • 出版社:新潮社
  • 出版日:1975/3/3

【日本】おすすめSF小説9. 新世界より(上)

新世界より 上中下巻セット
  • 第29回日本SF大賞受賞を受賞し、読みだしたら止まらないほど面白い
  • 日本人作家のディストピア系SFを読みたいなら、この作品は外せない
  • 3部作なので、じっくりSF小説を読みたい人におすすめ

『時計じかけのオレンジ』など、ディストピア系SFが好きという人もいるでしょう。

『新世界より』は、第29回日本SF大賞受賞を受賞した、貴志祐介による3部作SF小説です。物語は1000年後の日本が舞台。念動力(サイコキネシス)を得た人々は、その力を用いて平和に暮らしていますが、彼らには秘密があります。

思考の自由を奪われ、管理される社会が描かれており、「未来の日本がもしこうなっていたら」と思うとゾッとするでしょう。

海外のディストピア系SFが好きなら、きっとこちらの作品も気に入りますよ。

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商品ステータス

  • 筆者:貴志祐介
  • 出版社:講談社
  • 出版日:2011/1/14

【日本】おすすめSF小説10. ハーモニー〔新版〕

ハーモニー〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)
  • 第30回日本SF大賞を受賞した傑作であり、日本SF小説が好きなら外せない
  • 英訳もされているため、英語の教材としても使える
  • コミカライズされているので、小説が苦手な人でも入りやすい

文字ばかりの小説だと場面が想像しづらく、漫画の方をよく読む、という人もいますよね。

『ハーモニー〔新版〕』は、第30回日本SF大賞を受賞し英語版まで出版された、伊藤計劃によるディストピア系SF小説です。

病気がなくなった未来の日本で、「見せかけの見せかけの優しさや倫理が横溢する“ユートピア"」社会に倦んだ少女3人は、餓死することを選びます。

内容自体は重いのですが、漫画化や劇場アニメ化もされているため、初心者でも簡単にその世界観に入り込めるでしょう。

「SF小説を読んでみたいけど不安」なら、まずは漫画から入ってみてはいかがでしょうか。

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  • 筆者:伊藤計劃
  • 出版社:早川書房
  • 出版日: ‎2014/8/8

【日本】おすすめSF小説11. 復活の日

復活の日 (角川文庫)
  • 人類の滅亡と復活を描い傑作であり、重厚なSF小説が好きな人向け
  • もはや予言書と呼べるほどの内容で、今を生きる人にこそ読んで欲しい
  • 文庫版で400ページを超える長編なので、長期休みの読書におすすめ

「長期休みは読書でもしようかな」と本を探していませんか?

『復活の日』は、日本SF御三家の一人・小松左京が1975年に初版を発表した、長編SF小説です。

感染するとかなりの確率で死亡するMM菌に侵された世界で、人類はどのように滅亡し、そして復活していくのかが緻密に描かれています。現代の状況と重なる部分も多く、今だからこそ多くの人が臨場感を持って読める一冊です。

長いお休みにどこにも行く予定がない、という人は、じっくり小松左京の世界に浸かってお家時間を充実させてくださいね!

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商品ステータス

  • 筆者:小松左京
  • 出版社:KADOKAWA
  • 出版日:2018/8/24
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【日本】おすすめSF小説12. ペンギン・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)
  • 第31回日本SF大賞を受賞しており、失敗したくない人におすすめ
  • 子ども向けも出ているため、夏休みに親子で読んでも楽しい
  • 劇場アニメ化もされているため、初心者でも読みやすい

お子さんと同じ作品を読んで楽しめたら素敵ですよね。

『ペンギン・ハイウェイ』は、森見登美彦による長編SF小説であり、第31回日本SF大賞を受賞しています。

小学4年生の「ぼく」が、街に出没するペンギンの謎を追跡しているうちに、不思議な力を持ったお「お姉さん」に出会うというストーリーです。

挿絵の入った子ども向けバージョンもあるため、親子で一緒に楽しむことが出来ます。

夏休みなど長期休暇に、お子さんと読書タイムを過ごしませんか?

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商品ステータス

  • 筆者:森見登美彦
  • 出版社:角川書店
  • 出版日:2012/11/25

【日本】おすすめSF小説13. 空の中

空の中 (角川文庫)
  • SF要素だけでなく恋愛もあるため、初心者でも読みやすい
  • 長編だがエンターテイメント性が高く、どんどん読み進められる
  • 特別書き下ろしが収録されおり、ファンにはたまらない

「がっつりSF小説っていうのは、ちょっと…。」SFは壮大過ぎてついて行けず苦手、という人もいるでしょう。

『空の中』は、『図書館戦争』シリーズで知られる、有川浩の長編作品です。

航空機事故の調査に乗り出した主人公たちが発見した秘密とは何なのか。子どもたちが海で拾った生物の謎とは、とワクワクしながら読み進められます。

SFでありながら、恋愛要素や人間ドラマがあり、エンターテイメント性の高い一冊です。宇宙やロボットなどのザ・SFが苦手な人でも楽しめますよ。

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商品ステータス

  • 筆者:有川浩
  • 出版社:角川グループパブリッシング
  • 出版日:2008/6/25

【日本】おすすめSF小説14. 日本沈没

日本沈没(上) (角川文庫)
  • 社会現象を巻き起こした大ベストセラーは、日本人として必読!
  • ミステリー要素もあるため、謎解きしながら読むのも面白い
  • 上・下にわたる大長編なので、作品世界にどっぷり浸りたい時におすすめ

「若手作家が書くSF小説には、どうもしっくりこない。」世代が違えば感覚も違うもの。できれば自分の感覚に合った作品を読みたいですよね。

『日本沈没』は、1973年に刊行された小松左京による長編SF小説。上下合わせて400万部を発行し、社会現象にまでなった大ベストセラーです。

海に沈んだ島、頻発する噴火や地震、謎の研究所といったワクワクする要素がたくさん詰まっています。

40年以上経った今でも色あせない名作は、最近のSFは自分に合わないと感じているあなたに、きっと感動と興奮を届けてくれるでしょう。

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商品ステータス

  • 筆者:小松左京
  • 出版社:KADOKAWA
  • 出版日:‎ 2020/4/24

【日本】おすすめSF小説15.人間そっくり

人間そっくり (新潮文庫)
  • 昭和42年刊行、日本の初期SF小説に興味があるなら外せない!
  • 卓越したロジック展開で、普通のSFに飽きた人向におすすめ
  • 妄想と事実の「境界」が無くなる感覚は、一度読んだら忘れられない

「物語はハッピーエンドより、すこし後味の悪いくらいが好き」という人もいるでしょう。

『人間そっくり』は、芥川賞を受賞したこともある作家・安部公房による、異色の長編SF小説です。火星人を名乗る男が現れたことにより、徐々に崩れていく主人公の日常を描いています。

また、ロジック展開が秀逸で、事実と妄想の境目が曖昧になっていく様子に、ゾッとすること間違いありません。

狂気さえ感じられるこちらの作品なら、読んだ後も気味悪さを残してくれるでしょう。

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商品ステータス

  • 筆者:安部 公房
  • 出版社:新潮社
  • 出版日: 1976/5/4

【日本】おすすめSF小説16. 僕が愛した全ての君へ

僕が愛したすべての君へ (ハヤカワ文庫 JA オ 12-1)
  • パラレルワールドにいる恋人が登場し、恋愛ものとしても楽しめる
  • 同時刊行された『君を愛した一人の僕へ』も読むと、一層面白い
  • 漫画風の表紙で、小説をあまり読まない人でも手に取りやすい

どんな物語でも、恋愛要素があると感情移入しやすく読みやすいですよね。

『僕が愛した全ての君へ』は、乙野四方字によるパラレルワールドを描いた作品です。パラレルワールドが実証された日本を舞台に、主人公は85番目の世界から来たという自分の恋人に出会います。

同時刊行された『君を愛した一人の僕へ』も合わせて読むと、より物語を楽しめますよ。

学生らしい恋愛もの、青春ものの側面もあるので、取っつきやすい作品を探している人におすすめです。

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商品ステータス

  • 筆者:乙野四方字
  • 出版社:早川書房
  • 出版日:‎ 2016/6/23

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【日本】おすすめSF小説17. 彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?

彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone? (講談社タイガ)
  • アンドロイドを思わせる人工生命が登場し、SF感満載
  • 人間性や命とは何かを読者に問いかけ、考えさせてくれる一冊
  • シリーズ第1作目であり、圧倒的な未来のビジョンに痺れる

「SF小説を読むことで、未来に起こるかもしれないことを体験したい」という人もいるでしょう。

『彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?』は、1996年『全てがFになる』でデビューした森博嗣による作品です。

「ウォーカロン(単独歩行者)」と呼ばれる人工生命が登場し、「人間性とは何か?」「命とは何か?」を問いかけ、考えさせてくれます。

鮮烈な未来のビジョンに、「本当にこんなことが起こるかもしれない」と思わずにはいられない作品です。

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商品ステータス

  • 筆者:森博嗣
  • 出版社:講談社
  • 出版日:2015/10/20

【日本】おすすめSF小説18. 銀河英雄伝説列伝1 (晴れあがる銀河)

銀河英雄伝説列伝1 (晴れあがる銀河) (創元SF文庫)
  • 公式トリビュート短編集であり、原作ファンにはたまらない
  • 本編では語られなかった6つのエピソードで、作品世界を楽しめる
  • 作者それぞれに個性があり、読み比べるのも面白い

日本SFの金字塔である『銀河英雄伝説』。「興味はあるけど、壮大過ぎてなかなか手が出せない」と足踏みしていませんか。

『銀河英雄伝説列伝1 (晴れあがる銀河)』は、原作者の田中芳樹が監修した、公式トリビュート短編集

本編では描かれなかったエピソードを、原作ファンである6人の作家がそれぞれ執筆しています。

短編集なので短い時間で読め、オールドファンはもちろん、初心者でも気軽に『銀河英雄伝説』を知ることが出来ますよ。

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商品ステータス

  • 筆者:石持 浅海 (著), 太田 忠司 (著), 小川 一水 (著), 小前 亮 (著), 高島 雄哉 (著), 藤井 太洋 (著), 田中芳樹 (監修)
  • 出版社:東京創元社
  • 出版日:2020/10/30

【日本】おすすめSF小説19. 皆勤の徒

皆勤の徒 (創元日本SF叢書)
  • 奇怪な造語と突拍子もないアイディアに満ちた世界に、震える
  • 用語は難解だが巻末に解説書が付いているため、最後まで読める
  • 4編それぞれに関連性があるため、読み進めるほど面白い

「今まで見たことのないSF世界を見てみたい!」という好奇心旺盛な人もいるでしょう。

『皆勤の徒』は、異形の天才・酉島伝法による現代SFの連作短編小説集です。

第二回創元SF短編賞受賞の表題作他4編を収録した本書では、奇怪な造語が飛び交う独特の世界観が構築されています。

用語自体は難解ですが、丁寧な解説が付いているため安心です。

未知のSF世界に出会いたいなら、ぜひこちらの作品を手に取ってみてください。

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商品ステータス

  • 筆者:酉島伝法
  • 出版社:東京創元社
  • 出版日:2013/8/29

【日本】おすすめSF小説20. 残像に口紅を

残像に口紅を (中公文庫)
  • 言葉が消えていくという実験的小説で、言葉遊びが好きな人におすすめ
  • 著者自身の断筆状況を予感させるもので、筒井作品を語る上で欠かせない
  • 人にとっていかに言葉が大切か、考えさせてくれる

「ちょっと変わった小説を読んでみたい」という人もいるのではないでしょうか。

筒井康隆の『残像に口紅を』は、ページを追うごとに言葉が消え、言葉で表される全てのものも消えていくという実験的な試みの長編小説です。

言葉が消滅していく中で、物語を進めていく著者の語彙力には感嘆の一言。

刊行後、作者は断筆していおり、その状況を予感させる象徴的な作品とも言えます。

普通の小説に飽きてしまったら、こちらの他に類を見ない異色のSF小説がおすすめです!

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商品ステータス

  • 筆者:筒井康隆
  • 出版社:中央公論新社
  • 出版日: 1995/4/18

独特の世界観を感じられるSFの世界を楽しんでみて。

SF小説というと、『タイムマシン』や『夏への扉』といった海外作品を思い浮かべる人も多いでしょう。

しかし、日本にも小松左京や筒井康隆、星新一が書いた小説のように、重厚で面白い作品がたくさんあります。

近年では、ライトノベルでもSFジャンルが楽しめ、読者の裾野は広がりつつあるのです。

この機会にぜひ、自分に合ったSF小説を選んで、日本のSFワールドに浸ってみてください!

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